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はじめに
皆さんにとって勤怠安定を図るためのポイントは何でしょうか?皆さんもご存知の通り、末永く働く上で、勤怠を安定させることは大前提となります。
基本的には、ひとりひとり気を付けるポイントは異なるものだと思いますし、日々の生活の中で、色々と工夫を凝らしている方もいらっしゃることと思います。今回のコラムでは、特に精神障害の方に向けた勤怠安定を図るポイントをお伝えします。
ある統計データをご紹介します。厚生労働省発表(※)の障害別平均勤続年数によりますと、身体障害者―10年、知的障害者―7年9ヶ月、精神障害者4年3ヶ月となっております。お気づきの通り、三障害の中では、精神障害の方の平均勤続年数は一番低いという統計結果となっています。(この統計結果を逆手にとった履歴書作成ポイントは、先日のコラムでお伝えした通りです。先日のコラムはこちらより→就労移行支援事業所における、Aさん(統合失調症)への履歴書作成サポートの事例)更に掘り下げて、離職の理由について見てみますと、その半数以上(59%)が「個人的な理由」となっています。その中でも一番大きなウェイトを占めているのが、「職場の雰囲気・人間関係(33.8%)」です。ここで考えてみていただきいのですが、職場の雰囲気・人間関係というのは、障害がある・なし、オープン就労・クローズ就労関わらず、大なり小なり生じます。いったいどのような対策ができるでしょうか?以下より二つのポイントをご紹介します。
①マインドシェアにゆとりをもつ
2人以上の環境となると、必然的に人間関係は生じます。運よく気の合う仲間が集えるとよいのでしょうが、そううまくはいきません。大切なのは、「人間関係で悩んではいけない」という考えではなく「ある程度人間関係での困り感はあるもの」と構えておくことです。そうすることで、マインドシェア(心のゆとり)ができます。マインドシェアができると、それまで人間関係の“悩み”のみにとらわれていたのが、それまでとは違った物事の見方や考え方ができるようになり、結果として、人間関係の悩みが解消されることもあります。この、違った物事の見方や考え方は心理学の分野では「リフレーミング」と呼ばれています。
➁趣味をもつ
障害者雇用に造詣の深い企業担当者の方とお話をさせていただくと、「勤怠が続く人は趣味がもっている人が多い」ということをよく伺います。どういった意味なのかと尋ねると、「仕事上で行き詰ったときに、趣味がある人はなんとか乗り切ることができる。また自信をもっている人は仕事でも自信がもてるようになり、その自信が仕事にも生かされる。」とのことなのです。確かに、私の経験からみても、ON(仕事)とOFF(趣味などのプライベート)両方にモチベーションをもたせ、日々の生活のバランスをとっている方は、明るく前向きに日々を過ごされている方が多いという印象です。
本コラムのまとめとなりますが、マインドシェアにゆとりをもてるように、少しだけ物事の見方や考え方を変えてみたり、小さなことでもよいので、何か趣味(的)なものを見つけてみたりすることが、勤怠安定のポイントとなりそうです♪