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障害者雇用促進法とは
「障害者雇用促進法」とは、正式名称を「障害者の雇用の促進等に関する法律」と言います。
この法律は、障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会及び待遇の確保並びに障害者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするための措置、職業リハビリテーションの措置等を通じて、障害者の職業の安定を図ることを目的としています。(第一条)
障害者雇用促進法改正のねらい
雇用の分野における障害者に対する差別の禁止及び障害者が職場で働くに当たっての支障を改善するための措置(合理的配慮の提供義務)を定めるとともに、障害者の雇用に関する状況に鑑み、精神障害者を法定雇用率の算定基礎に加える等の措置を講ずる。
厚生労働省 (障害者雇用促進法の改正の概要)より
改正のポイント② 苦情処理・紛争解決の援助について
(改正のポイント① 障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供義務についてはこちら)
障害者雇用促進法では、事業主は、相談窓口の設置など、障害者からの相談に適切に対応するために必要な体制の整備が求められます。また、事業主は、障害者からの苦情を自主的に解決することが努力義務とされています。
①苦情処理 (第74条の4)
障害者雇用促進法は、まずは事業主が障害者からの苦情に対して、自主的な解決を図るように努めなければなりません。
※相談窓口(苦情処理機関)の設置などによって、職場の実態をよく理解した事業主と苦情を申し出た障害者(もしくは相談窓口)がしっかりと話し合うことで課題を解決していく事を努力義務としています。
②紛争の解決の援助 (第74条の6)
自主的解決が図れない場合は、都道府県労働局長が当事者からの求めに応じ、必要な助言、指導または勧告を事業主又は障害者に対して行うとともに、必要と認めるときは第三者による調停を行わせます。
※事業主は、障害者である労働者が前項の援助を求めたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしないように定められています。(第74条の6 2)
最後に
今回の障害者に対する苦情処理・紛争解決の援助についてまとめますと、まずは職場の中で発生した課題やトラブルは、職場の中で解決するように努力していき、もし、解決できない場合は、労働局が解決のお手伝いをしますと言う内容になります。
職場の中で解決するためには、まずは、「課題解決の為の組織の形成と期間の設定」→「目的の明確化」→「課題の特定」→「現状の把握」→「目標の設定」→「解決策・代替案の策定」→「解決策の決定」のように順序立てて解決を図っていくと良いと思います。
課題解決のプロセス
1.「課題解決の為の組織の形成と期間の設定」・・・まずは、誰がいつまでに解決するのかを設定します。
2.「目的の明確化」・・・何の為に問題を解決するのかを明確化
※個人から発生した苦情処理としてではなく、作業効率の向上や収益性の向上など。
3.「課題の特定」・・・具体的に何が問題なのかを特定
4.「現状の把握」・・・特定された課題によって職場にどのような影響が発生しているかを把握
5.「目標の設定」・・・本来あるべき姿を設定
6.「解決策・代替案の策定」・・・現状と目標とのギャップを埋めるにはどうしたらよいかをなるべく広く、自由奔放にアイデアを出していきます。
7.「解決策の決定」・・・出されたアイデアの中から、社内リソースや可能性を考えながら、どの案が目標に対して最適かを検討して解決策として絞り込みます。