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「心は前を向いている」と聞いて、「そんなにいつも前向きではいられない」と思う方も多いのではないでしょうか。 小さなことで悩み、暗い気持ちになっていた時に、表題の本を友人から紹介されました。共感できる内容も多く、「心は前を向いているのかもしれない」と思えるようになりました。
ぜひ皆さんにも読んでいただきたく紹介させていただきます。
近年の心理学や神経科学の研究から、脳は「前向き」が基本設計であることがわかってきました。※
とはいえ、常に前向きにポジティブになることは難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
障がいのあるなしにかかわらず、誰にでも悩みはありますし、不安に感じることもあります。いつもは前向きな心が後ろ向きになってしまうこともあるでしょう。
学生時代は進路や友人関係に悩み、社会にでれば、自分のキャリアや上司・同僚との関係に悩み…このままでいいのだろうか、どうしたらよくなるのだろうか、すべてが上手くいかないなどと考え、ネガティブ思考に陥ってしまうこともあるかもしれません。
では、どうすれば心は前向きになるのでしょうか。ここでは2つご紹介します。
①思いやりを磨く
日常生活の中で、温かいはげましの言葉をかけあうだけでも、私たちの行動は変わってくるという実験結果が出ています。 オランダのユトレヒト大学で行った実験では、ポジティブな言葉をかけられたチームはネガティブな言葉を掛けられたチームよりも体力測定で優れた結果が出たそうです。 また、相手にだけでなく、自分に対しても思いやりを向けていくことはストレスを緩和する良い方法になります。※
②気持ちを伝える
心が後ろ向きになってしまったとき、その正直な気持ちを誰かに伝えてみてはいかがでしょうか。
私自身、仕事で悩みを抱えたとき、誰にも相談せず一人でどうにかしようと頑張ったことがあります。
「自分で何とかしなければ」「どうせ話しても理解されるわけがない」と自分の殻に閉じこもってしまいました。今思えば、その時上司や同僚に話をしていれば簡単に解決したことだったかもしれません。
しかし、今までひとりで頑張ってきたのだからできないはずがない、弱いと思われたくないなど様々なことが頭をよぎり、誰にも相談することができませんでした。結局、心が後ろを向いてしまい自分ではどうしようもなくなってからようやく人を頼ったのです。ちっぽけなプライドを捨てて、「今こういう思いを抱えている」「辛い」ということを正直に伝えました。今の気持ちを包み隠さず話すことでずいぶんと楽になったのを覚えています。なぜならその時、自分は一人ではないと感じられたのです。自分の中の前向きな心に気づいた瞬間でもありました。 あなたのことを心配し、見守っている人が必ずいるはずです。その人に気持ちを伝える勇気を持ってください。たとえ問題が解決しなかったとしても、気持ちを共有できたという安心感を持つことはできるのではないでしょうか。
もし、身近に気持ちを伝える相手がいないと思うのであれば、ブライトのスタッフにお話しください。何かしらのきっかけになるかもしれません。
自分では気づかなくても、自分の中には前向きな心が存在しています。
悲しいとき、辛いとき「それでも心は前を向いている」と信じてみてはいかがでしょうか。
※串崎真志 (2013). 心は前を向いている 岩波書店 より