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株式会社アストコ > ブログ > 障がい児教育の今と昔 自閉症の息子を持って
2022年06月16日

障がい児教育の今と昔 自閉症の息子を持って

 

支援員として働く私には、今年20歳になる自閉症の息子がいます。

私が障害者支援の現場に入ることになって先ず最初に感じた事は、息子が自閉症と診断された当時と今とでは、行政や環境、制度やサービスが全然違うということです。

 

3歳検診で自閉症と診断された時、これからどのように生きていけば良いのか、

どのように子供に接すれば良いのか、息子はどのように成長して行くのか、全く先が見えず、途方に暮れたものでした。

 

息子が1歳過ぎた頃から、何か他の子と違う、何か障害があると思っていたので、診断が付いたことで、一種の安堵感はありました。

ですが、告知をしてくれた療育センターの女医さんからは、「自閉症」であること以外は

殆ど詳しい説明も無く、療育センターでの療育指導やサービスも無かったのです。

 

私は大急ぎで、自閉症について調べることにしました。

翌日には大きな本屋で本を数冊購入し、と同時にネットで一晩中自閉症について検索しました。

 

自閉症関連の本を読み漁っていた私に、1冊の本が目に留まりました。

「認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 (自閉症治療の到達点2)」

この本は、私にとっての運命の本となりました。

 

 

認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 (自閉症治療の到達点2)表紙画像

「認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 (自閉症治療の到達点2)」(太田 昌孝・永井 洋子著、日本文化科学社)

 

その後買い足した「自閉症治療の到達点 理論編」(太田昌孝・永井洋子・武藤直子著、日本文化科学社)と併せて、何も頼るものがなかった私の、息子への療育の柱となっていきました。

その頃の私は自閉症の息子と私、たった2人で朝から夜寝るまで、実践マニュルをこなす日々を送っていました。当時は行政のサービスは殆ど期待出来なかったので、療育のアドバイスを頂ける方も無く、相談出来る人も無く、本だけが頼り、まさに孤立無援、不安と孤独の毎日でした。

 

時代は変わって、2012年の児童福祉法改正で、小学校就学前の未就学児のための児童発達支援が受けられるようになりました。

このサービスは「受給者証」を取得することで1割の自己負担で利用することが出来ます。

サービスのおかげで、発達障がい児を持つお母さんが、たった1人で我が子の障がいと向かい合うことが無くなりました。

何て素晴らしいことだろうと、胸が熱くなります。

どうか子供の障がいを1人で抱え込まず、サービスを積極的に利用し、専門スタッフと一緒に発達障害と向かい合って頂きたいと思います。

 

さて息子ですが、去年初めて本格的に障がい福祉サービスを受けることになりました。

実は私と息子の奮闘の甲斐があって、就学前に言葉を獲得し(良い幼稚園に恵まれたことも大きかったです)小学校へ入学して適応し、中学に進み、受験して都立高校を卒業しているため、相変わらず行政のサービスや支援を受けることなく生きて来ました。

でも自閉症の息子はコミュニケーションがとても苦手なのです。高校卒業してからの進路でつまずいてしまいました。

 

そこで出会ったのが就労移行支援でした。個人のレベルに合ったプログラムを作っていただき、様々な就労訓練、面接や履歴書の書き方ビジネスマナー等々、無事就職するまでサポートを受けることが出来ます。

就労した後も、職場定着支援が受けられるので心強いです。

ずっと福祉の狭間に埋もれてしまっていた私達親子も、就労移行支援という福祉サービスの恩恵を受けることが出来、息子は企業に就職することが出来ました。

 

今は昔と違い、様々な福祉サービスがあります。是非このようなサービスを使い、障害があっても自分らしい人生を切り開いていって欲しいと思います。

ノーマライゼーションの理念【障がい者(広くは社会的マイノリティも含む)が一般市民と同様の普通(ノーマル)の生活・権利などが保障されるように環境整備を目指す理念】は確実に世の中に浸透してきていると思います。

 

就職でお困りでしたら私達ブライトを頼って下さい。是非お気軽にご相談して頂けたらと思っています。

 

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