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障害のある方のうち、実際に働かれている方の数をご存知ですか?
今日は、障害のある方の就職状況と今後の動向について、ご紹介します。
障害のある方の数
まずは、日本の障害のある方の数を見てみましょう。
日本にいる障害のある方は約741万人、全人口の約6%と言われています。
そのうち、約50%の366万人が身体、約7%の55万人の方が知的、そして約43%の320万人が精神の障害のある方です。
日本の全人口のおおよそ6%の方が該当すると言われています。
では、上記の障害のある方のうち、実際に働いている方はどのくらいいるのでしょう?
就業者数
就業者数として、ここでは民間企業で働いている方の数を挙げました(この他、国や地方自治体で働いている人もいらっしゃいますが、ここでは割愛します)。
全体を見てみると、平成19年に30.3万人だったのが、平成28年47.5万人と約1.6倍増えています。特に精神障害者の就業者数が、平成19年4千人から平成28年4.2万人へと10倍に増加しています。
この大幅な増加の要因は、①次にお話する法定雇用率が上がったという点、②精神障害のある方も法定雇用率の算定に加えられることになった(平成20年より)という点、これら2点の制度面での変更が大きく影響していると考えられます。
ただ、増加したとはいえ、やはりまだまだ就労されている方の数は少なく、まだまだ制度面の整備や社会からのサポートが必要であると言えます。
法定雇用率2%→3.6%?
ご存知の方がほとんどだと思いますが、民間企業には障害者の雇用が義務として課されています。
平成24年までは全従業員数の1.8%でしたが、平成25年からは全従業員数の2.0%の数の障害者の雇用が義務化されています。
また義務が課される企業の規模も、従業員数100名以上から、50名以上までと広がりました。
社員数が100人を超える企業で法定雇用率が達成されない場合、企業は国に障害者雇用納付金を支払います。また法定雇用率が守られず改善も見られない場合は、企業名を公開されることになっています。
この法定雇用率は、今後更に上昇するといわれており2.4~3.6%になる可能性もあると言われています。
このような中で、企業側も対応を迫られている状況にあると言えます。
障害への認知や理解が広がってきていることもあり、障害のある方を積極的に雇用することで、会社全体の生産性を上げている会社の例も見られるようになりました。待遇も改善しつつあります。
また雇用形態一つをとっても、フルタイムや通常の時短勤務だけでなく、数10分~数時間程度の超時短勤務(ショートタイムワーク)を取り入れる企業も出始めており、今後は自分らしく働くための選択肢が益々増えてくるのではないでしょうか。
日本の障害者雇用はまだまだ改善されるべき点が多いですが、このような制度がより多くの障害のある方の就職を後押してくれることを願っています。
我々就労移行支援事業所としても、企業のニーズと障害をお持ちの方のニーズのマッチングを図り、より多くの方が個性を活かしやりがいを感じながら働けるよう、サポートしてまいります。