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さて、今回も『いやなヤツ』の話です。前回は、魔法をかけて、『いやなヤツ』を消す話をしました。その結果、出来損ないのカボチャのお化けと付き合うことになったわけです。この魔法は、ホグワーツ校に通わなくても、使えるようになりますが、少しだけ、修行が必要です。
今回は、修行ではなく、練習をして、身につける方法です。
まず、『いやなヤツ』と付き合わなければいけないのは、なぜでしょうか? 嫌な相手ですから、付き合わなければいいはずです。でも、それが許されないのは、仕事で、お互いの間で、コミュニケーションが必要だからです。つまり、こちらから伝えたいことがあったり、相手から聴きたいことがあったり、相手が、こちらに伝えたいことがあったりです。 そう考えると、伝えたかったり、聴きたいことが、伝わればよいわけで、別に、顔が見たいわけでも、声が聴きたいわけでもありません。ましてや、髪型や服装が見たいわけでもありません。とにかく、情報のやり取りさえできればいいのです。
ということは、その情報さえ正確に把握することができればいいわけです。そして、ここでいう情報は、ほとんどが、言葉によるものだと思います。そこで、相手の話した内容、言葉を書き言葉に変換して、それを読めば、『いやなヤツ』の気にくわない顔、気にくわない声、気にくわない髪型や服装などなどを気にせず、情報を得ることができます。
慣れるまでは、紙に書くというのも、一つの手段ですが、できれば、この書き言葉への変換を頭の中でできるようになるといいと思います。もちろん、コミュニケーション上の情報は、言葉だけでなく、表情、仕草などの方が大きな意味を持つことがあります。じっと相手の目を見つめ、優しい言葉をかけるなどということです。そんな時は、言葉そのものよりも、あなたの優しい眼差しがはるかに多くの情報を相手に伝えているはずです。ただ、今は、仕事の上でのコミュニケーションですので、かなりの分は、言葉のやり取りで目的を果たせると思います。もし、それでも足りないときは、表情や仕草の気になったところそのものを言葉に直し、書き言葉にしてしまうことを身につければよいと思います。その部分は、『正式な情報』ではないので、伝達情報の注釈として記載するようにすれば、良いと思います。こういうことは、練習すれば、相当うまくできるようになります。ぜひ、ためしてみてください。
ここ三回、『いやなヤツ』について、書いてきましたが、早い話、“いやな”の部分は、その人の個性でもあります。その個性が気にくわないのであれば、その個性を消した状態で、付き合うことができればよいのです。仕事の中では、個性を消した形でも、かなりの部分は、うまくいきます。ただ、仕事とはいえ、突き詰めてみると、人間対人間のやり取りです。ですから、できれば、個性を消して対するのではなく、個性を受け入れて対することの方が、はるかに良い関係ができていきます。ですから、最後の魔法は、自分自身にかけてください。
「最初は、どんなに変に感じる個性でも、受け入れることができるように、心の間口が広がるように、開けゴマ」