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目次
1.リカバリーの実践 観点を変える
2.印象の良い頼み方と頼まれ方
3.譲歩案、代替案を使おう
リカバリーの実践 観点を変える
精神疾患を抱える方が苦手とするビジネスシーンでの頼み方、頼まれ方、断り方についてお話します。「ビジネスシーン」というと少し堅苦しい感じがするかもしれませんが、どのような頼み方をすれば相手に心地よく対応してもらえるのか、ということです。よく“アサーティブ”なんて言い方もされますが、要するに双方が心地よく合意ができるという事が目的です。実際のスキルは後で少し記述させていただきますが、まずはその前段階として心構えについて考えてみます。
“YES MAN”という映画をご覧になったことはあるでしょうか?少し前の映画なのですが、2008年に公開されたアメリカのコメディ映画です。主人公のカールは銀行マン。離婚して以来毎日“NO”と言う日々が続き、毎日がネガティブ続き。融資の話もNO、朝食の誘いもNO、メールの返信もNO、ところが、ひょんなことから怪しげな団体の勧めですべてに“YES”と答える試練が与えられます。
そんなのは無理に決まっている!と最初は否定するものの、あるきっかけからすべてにYESと答えるようになってしまうのです。結果、人間関係は円滑になり、難しいと思っていた融資もすべてYESと答えたのですが、その人柄によって全額が返金され、ビジネス面でも大成功を収めます。これは現実的ではない話かもしれませんが、前向きな姿勢と可能性を失わずにいる事により、よい機会を得たということかもしれません。
印象の良い頼み方と頼まれ方
私たちは映画の主人公ではありませんから、全てに「いいですよ」という訳にはいきません。ましてやビジネスシーンにおいては期日や納期などといった責任が発生します。
そして「これ明日までに」「今、打合せいい?」「この仕事頼むよ!」様々な依頼があります。すべてにYESと答えられる訳がありません。
何でもかんでも引き受けていたらただの便利な人になってしまいますし、業務も大変になってきます。それが原因で精神的な病気を発症してしまうこともあるかもしれません。それに、できれば「この仕事なら〇〇さんに!」と頼まれるような人になりたいです。
しかし、真面目な人程、断ったらもう2度と仕事を頼まれないのではないか、と不安を感じたり、上司に対しては断りにくいと思って引き受けてしまったり、そんな経験をした方もいるかと思います。このように回答に難しさを感じる場合は、逆に相手の立場になって考えてみるのも良いかと思います。もしも自分が依頼するのであれば、真摯な態度で臨んでほしい、そう思うのではないでしょうか?また、この人ならば責任を持ってやってくれる、そんな人に依頼をするのではないでしょうか?
自分に置き換えると考えやすいです。「大変恐縮ですが、ただ今スケジュールを確認させて頂きます」「今すぐにお返事ができないので少しお時間を頂戴してもよろしいでしょうか」「他の者と調整できないか確認します」このようなお返事をすれば、頼んだ人は「相手側も真面目な態度で取り組もうとしてくれているんだ」、という気持ちになります。そして、これは頼む場合にも同じことが言えます。頼んだことを引き受けてくれるけど雑だったりいい加減に対応する人には、頼まない人が多いのではないでしょうか?それであれば確実にやってくれる人に分担してお願いをするのではないでしょうか?また、できないことを無理に引き受けて、文句を言いながら行うよりは、できることを100%してあげることのほうがよっぽど良いのではないでしょうか?
譲歩案、代替案を使おう
しかしながら、「できません」「知りません」「無理です」では相手も理解してもらえません。できる限り相手の力になりたい、という気持ちを伝えるのがコツです。「今日は先約があり19時までならお手伝いできます。」「データを入力するのは得意ですのでこの部分ならばお手伝いできます」「私の力不足で申し訳ありませんが、今の業務で手一杯で、ご迷惑をおかけしてしまうかと思いますので今回は…」などが良いでしょう。
また、「誰か別の者に代われないか聞いてみます」も嬉しいものです。
自分なりのルールを決めて、良い断り方を取得して良い頼まれ方をすると、信頼度も上がり、職場でも活き活きと働けるのではないでしょうか。
映画“YES MAN”の前向きな姿勢と、相手を思いやる気持ちが大切です。